電子メールのエチケット


はじめに

電子メールの文章を書く場合、電子メールも郵便の手紙と同じ気配りが必要です。 さらに、電子メール特有の『心得』があります。

簡素な文章かつ相手に失礼にならないように

電子メールは情報を短時間で相手に伝えることができるため、とても便利な道具です。 常に、相手が容易に理解できるすっきりとした文章を作成するように心がけましょう。

仲の良い友達に送る時には、安易で手短なメールが歓迎されるでしょう。 しかし、先生や企業の人事担当者に友達口調の電子メールを送ってはいけません。

大学生にこんな注意をしなくてもよさそうですが、実際には不心得な人が大勢います。 「いまどきの大学生はこんなものを送ってよこすのか!」と思われないよう、失礼な書き方になっていないか確認しましょう。 電子メールにも礼儀や気配りは必要です。

タイトル (件名) は判りやすく

電子メールにはタイトル (件名) が必要です。 一目で内容が判るタイトルを付けることが肝要です。

「連絡」や「こんにちは」といったタイトルでは、中身を読まないと内容が判りません。 「4月20日の授業の質問」、「3月20日の人事面接について」など工夫しましょう。

こまめに改行を入れましょう

メールを読み易くするため、文脈の切れ目で改行しましょう。

読み返してチェックする

本文を書いたら、送信前に必ず読み返しましょう。 パソコンのカナ漢字変換を利用していると、誤変換に気付かない場合があります。

誤字・脱字は訂正しましょう。判りにくかったり、書き足りないあるいは重複・冗長な表現は改めましょう。

電子メールでは相手の顔が見えないため、ちょっとした表現で誤解を招くことがあります。 特に怒っている時などは感情的になりやすく、注意が必要です。 一呼吸おいて見直してから送信しましょう。

メールアドレスにも注意を

完璧な文章を書いたといって、ほっとするのはまだ早合点です。

メールをやり取りするときに一番怖いのが相手を間違えて送信することです。 間違えられた相手に迷惑をかけるのはもちろん、内容によっては取り返しのつかないトラブルを引き起こしてしまいます。

特にメールを返信するときは要注意です。 メールソフトにはアドレス帳を使わずに送信できてしまう返信ボタンがあり、慣れてくると返信ボタンの多用で思わぬ失敗をしてしまいます。 例えば Cc (カーボンコピー) が付加されたメールをそのまま返信すると、そのメールを Cc で受け取った全員に返信することになります。

転送されてきたメールの返信は、送り先を確認しないととんでもないところに送信されることがあります。 また転送メールを送るほうも、文中に一言「これは転送メールです」という旨を記しておくようにして下さい。

メールをもらったら早めに返信を

メールを出したのに返事が来ない、ひょっとしたら読んでくれていないのではないか、と不安になると思います。

あなたが受信したメールも同じこと。返事が来ないと、送信者は不安な気持ちにかられ、やがて不快感に変わることがあります。

返信メールをもらってはじめてメールを読んでくれたんだな、ということが判ります。 したがって、返信メールは早めに、少なくとも「無事に届いた」ことは知らせましょう。 メールを読んだら早めに返信するのは受信者としてのマナーです。

一方、「返事を待つ側」にも守るべきマナーがあります。 どんなに離れていても、あっという間に伝達できるのがメールの魅力ですが、それを実際いつ読むかは相手の都合にまかせるよりほかありません。

送ったメールに対して、即座に返信が来ることを期待するのは間違いです。 もしかしたら相手がとても忙しい状態で、すぐに返事を書くことができないかもしれません。 返信をもらうまでに、ある程度の余裕を見てメールを出すのも心得のひとつです。

必ず署名を付けよう

封書では便せんの最後と、封書の裏に自分の住所と氏名を記します。 もちろんメールも同じように自分についての「情報」を書き添えるべきです。

送られてきたメールの末尾に、送信者の名前や電話番号、メールアドレスなどを簡潔にまとめたものを見たことあるでしょう。 メールソフトではこうした情報のことを「署名」と呼んでいます。

また、メールソフトには予め自分の名前などを入れた定型のデータを作っておき、メールを送るとき文面に自動的に追記してくれる便利な機能があります。

特に親しい間柄では、名前だけという署名も見られます。 ビジネスメールには不向きですが、相手によってはこれで充分です。

メールアドレスを貸し借りしない

メールアドレスを他人に貸したり、借りたりしないで下さい。

これは他人になりすまして第三者を誹謗中傷することもできるため、絶対に禁止です。

また、他の利用者のメールを許可なく読んではいけません。 また、あまり長いメールもいろいろな意味で迷惑です。 このようなメールは送らないように心がけて下さい。